この記事を開いてくださった方は、遺伝子組換え食品を避けていたり、遺伝子組換え食品に不安を感じていたりしますよね。
日本は遺伝子組換え作物を大量に輸入しており、多くの加工品に使われています。
また、2023年4月より遺伝子組換えの表示基準が変わり、わかりにくさを感じている方がいるでしょう…
そこで今回は、生活クラブで開催された、たねと食とひと@フォーラムの学習会「食べてたの?遺伝子組換え食品」に参加して、学んだことを記事にまとめます。
たねと食とひと@フォーラムさんの学習会が、とても丁寧で分かりやすかったので内容をお借りして、遺伝子組み換え食品に対する不安やモヤモヤを解消するよ~!
- 遺伝子組換え食品をできるだけ避けている主婦
- 無添加生活5年目
- 生活クラブ、パルシステム、らでぃっしゅぼーやの利用経験あり
たねと食とひと@フォーラムとは
まず、「たねと食とひと@フォーラム」とは、何かを紹介します。
簡単に言うと、食べ物や農業、社会の問題を取り上げて、より良い未来のために、活動している団体!
たねと食とひと@フォーラムの団体趣意を、学習会の資料から抜粋して紹介しますね。
詳しく知りたい方は、クリックしてくださいね。
※団体趣意とは、活動に込めた想いのこと。
たねと食とひと@フォーラム団体趣意
「たね」という観点から、食と農、社会のおける課題への理解を深めていきます。私たちの社会が環境と調和した持続可能なものであり続けること、今ある多様性が未来世代へ確実に受け継がれていくことが重要です。
そのような共通認識や可能性を広げる方向で、人と人が関わり、地域の中につながりを育み、いのちが尊重される社会の実現をめざします。
引用:学習会の資料(原文ママ)
たねと食とひと@フォーラムさんは、学習会だけでなく、様々な活動を行っているの!
活動内容の一部を紹介しますね。
※活動内容をクリックすると、たねと食とひと@フォーラムのページに飛びます。
今回参加したのは、市民による「遺伝子組換えでない」表示市場調査に関連した学習会だったよ!
学習会の内容
ここから、学習会の内容を配られた資料に基づいて紹介します。
それぞれ解説するね~!
遺伝子組換え食品とは
まず、遺伝子組換え食品とは何かを紹介します。
遺伝子組換え食品とは、ある生物の遺伝子を種の壁を越えて、他の生物の遺伝子に組み込み、新しい性質を持たせた作物及び、その作物を使って作られた加工食品のこと。
例えば、品種改良は「うま味が強いけど、病気に弱いナス」と「病気に強いけど、味がいまいちなナス」をかけ合わせて、「おいしくて、病気に強いナス」を作ること。
遺伝子組み換えは、「ナス」に「蛍の光る遺伝子」を組み込んで、「光るナス」を作るようなイメージです。
私たちの生活に、身近な遺伝子組換え作物は、大豆とトウモロコシ!
そして、日本は加工品に使う大豆やトウモロコシのほとんどを輸入に頼っています。
遺伝子組換え大豆と、遺伝子組換えトウモロコシの性質と用途を表で紹介します。
主な性質 | 主な用途 | |
大豆 | ・除草剤に強い | ・大豆油 ・飼料 |
トウモロコシ | ・害虫に強い ・除草剤に強い | ・コーン油・飼料 ・異性化糖・デンプン |
参考:学習会の飼料
国内で承認されている遺伝子組換え農作物
次に、国内で承認されている遺伝子組換え農作物を紹介します。
国で食用として認められている遺伝子組換え農作物は、9個!
学習会の資料を参考に、画像にまとめました。
食用として認められていても、食用の栽培が認められているわけではありません!
つまり、国産のトウモロコシやじゃが芋、てん菜や大豆なら遺伝子組換え作物ではないってこと!
恥ずかしながら、私が知らなかった内容を紹介しますね!
日本の遺伝子組換え食品表示基準
続いて、日本の遺伝子組換え食品表示基準を紹介します。
表に示された流通が認められている、9作物33加工品には「遺伝子組換え食品であること」を表示する義務がある!
醤油や植物油は、表示義務がない!!
冒頭でも紹介した通り、2023年4月から表示基準が変わったよ!
たねと食とひと@フォーラムの冊子を使って、表示基準の変更点を解説しするね!
遺伝子組換えや、遺伝子組換え不分別の場合は、「表示義務」があるのでわかりやすいよね!
問題は、「任意表示」の部分!
冊子の写真にある、「豆腐」を用いて任意表示を詳しく解説しますね。
豆腐の原材料 | 解釈 |
大豆 (分別生産流通管理済み) | 5%は混入している可能性があるが、 遺伝子組換え大豆と分けて、流通管理した大豆 |
大豆 (遺伝子組換えでない) | 遺伝子組換え大豆と分けて流通管理し、 検査で遺伝子組換えの混入がないことを確認した大豆 |
大豆 | 任意表示をしていない。 表示義務がある遺伝子組換え大豆や、 遺伝子組換え不分別ではないことが分かる大豆 |
「遺伝子組換えでない」の表示をするためには、検査をする必要がああるの!
任意表示のために、わざわざ検査するメーカーさんって素敵!!
遺伝子組換え作物が使われている可能性が高い食品
次に、遺伝子組換え作物が使われている可能性が高い食品を紹介します。
学習会で配られた冊子の樹形図が、とても分かりやすかったので写真を載せるね!
輸入量が多いトウモロコシと大豆は、ありとあらゆる加工品に使われていることが、一目瞭然だよね…
遺伝子組換え食品に対して、知識がないと気づかない間に食べていることに…
遺伝子組み換え食品を選ばない方法は、「私たちにできること」で詳しく紹介しますね。
プロダクトベース規制とプロセスベース規制
続いて、プロダクトベース規制とプロセスベース規制を紹介します。
これは、遺伝子組換え食品表示の国による基準の違いを示したもの!
学習会の資料を参考に表にまとめます。
日本 | EU | |
対象食品 | 9農作物33加工食品群 | 全食品 |
混入率 | 5% | 0.9% |
外食 | 表示の必要なし | メニューに表示 |
飼料 | 表示の必要なし | 表示あり |
表示の根拠 | 科学的検証 プロダクトベース規制 | トレサビリティ プロセスベース規制 |
プロダクト規制とは、最終製品に組み換えた遺伝子が残っているものを対象とするもの。
プロセスベース規制とは、最終製品に残存していなくても、途中の生産段階で遺伝子組換え技術を使っていれば規制の対象とするもの。
日本は遺伝子組換え作物を使っても、完成した加工品に、組み換えた遺伝子が残ってなければいいでしょ?というスタンス…
この学習会で、初めて知った情報でした!!日本もプロダクトベース規制にしたい!
遺伝子組換え食品表示の問題点
次に、遺伝子組換え食品表示の問題点を紹介します。
学習会で紹介された問題点は、以下の5つ!
- 遺伝子組換え表示の基準や表記が複雑である
- 遺伝子組換え原材料を使っていても、表示しなくてよい食品(食用油など)、飼料がある
- 「遺伝子組換えでない」から「分別流通管理済み」に変わり、わかりにくくなった
- 分別管理された非遺伝子組換え原材料を使っていても、「遺伝子組換えでない」という表示には証明が必要である
- ゲノム編集食品は、遺伝子操作がされているが表示の義務がない
正直、表示基準が変更される前の方が選びやすかった…
この現状を解決するために、たねと食とひと@フォーラムの方々が、活動しています!
たねと食とひと@フォーラムさんの表示制度に対する、提案を紹介するね!
たねと食とひと@フォーラムの提案
- すべての遺伝子組換え(ゲノム編集を含む)食品及び、飼料等を対象とした表示の義務化
- 食品トレーサビリティを義務化し、プロダクトベースからプロセスベースの規制に改正
- 遺伝子組換え原材料を使ったすべての食品、食品添加物、飼料に表示を義務付け、「遺伝子組換え(トウモロコシなどの作物名)から製造」といったわかりやすい表示に改定
つまり、遺伝子組換え・ゲノム編集の商品が使われた食品は、遺伝子が残っているいないに関わらず、すべて遺伝子組み換えと表示される!
そして、原材料を見れば遺伝子組換え作物が使われているか、一目瞭然!ということ♪
たねと食とひと@フォーラムの提案が実現したら、買い物が楽になりますよね。
実は、遺伝子組換え作物が使われているか、飼料に混入しているのか、すべて消費者に公開している食材宅配サービスがあります!
それは、生活クラブ!!
生活クラブの原材料表示はとても分かりやすく、更に飼料は遺伝子組換え作物を使っていません!
買い物の負担を軽くしたい方は、こちらの記事を読んでくださいね。
生活クラブの安全性の高さをまとめています!
2023年「遺伝子組換えでない」表示市場調査結果
最後に、「遺伝子組換えでない」表示市場調査の結果を紹介します。
この調査は、2023年7~8月に、団体や個人が「豆腐・醤油・コーンスナック菓子など」の原材料を調べたもの!
たねと食とひと@フォーラムさんのサイトから、調査結果の表をお借りしました!
引用:2023年度市民による「遺伝子組み換えでない」表示市場調査結果報告
表の調査対象の項目を、詳しく解説しますね!
- 無し計:「遺伝子組換えでない」などの表示がない商品=遺伝子組換えや不分別ではない(※醤油は除外)
- 遺伝子組換えでない:検査をして遺伝子組換えの混入がないことを確認した商品
- 遺伝子組換え分別生産流通管理済み:意図しない混入が5%はあるかもしれないが、遺伝子組換えと分けて流通した商品
- 分別生産流通管理済み:遺伝子組換え分別生産流通管理済みと同じ
- 不分別:遺伝子組換えと分別していない
※醤油は、遺伝子組換え表示が義務ではない食品。遺伝子組換えや分別生産流通管理済みと表示がない場合は、遺伝子組換えの可能性があります。
私はこの結果をみて、不分別が少ないことが意外だった!
「よく理解できない…」と感じる方は、多いですよね。
でも安心してね!
遺伝子組換えを選びたくないけど、よくわからない人は、「私たちにできること」で紹介するポイントを押さえれば大丈夫!
感想
最後に、学習会に参加した感想をまとめます。
学習会を通して感じたことは、以下の3つ!
- 自分と家族が良ければいいと思っていたと気づいた
- 任意表示してくれているメーカーに感謝の気持ちを持てた
- 何事も正義と悪に分けないことが大切と感じた
それぞれ解説しますね!
自分と家族が良ければいいと思っていたと気づいた
私は普段から、できる限り遺伝子組換えを選ばないよう心掛けています。
学習会に参加して、まず感じたことは、
「私は自分と家族が、遺伝子組み換えを選ばなければいい」と思っていたこと。
遺伝子組み換え表示基準が変更され、確かにわかりにくいけど、私が理解しているし、食材の選択は私がするから問題ないと思っていました。
しかし、もともと遺伝子組み換えに関心の低い消費者から、更に興味を持たれなくなる可能性があると初めて知りました。
なぜなら、「遺伝子組み換えでない」から「分別生産流通管理済み」に変わることで、「遺伝子組み換え」という言葉が表示されなくなるから。
加えて、「表示がわかりにくい」、「よくわからない」と今まで以上に敬遠されてしまうとも感じました。
私ができることは、このブログを通してわかりやすく発信すること!
たねと食とひと@フォーラムさんのような活動を、広めること!
任意表示してくれているメーカーに感謝の気持ちを持てた
学習会で学びなおし、改めて感じたのは、「任意表示してくれるメーカーさんありがとう!」という気持ちです。
義務ではないけれど、「分別生産流通管理済み」や「遺伝子組み換えでない」を表示しているメーカーがたくさんあることを再認識しました!
醤油、お酢、油などには、遺伝子組み換えの表示義務はないよ!
私は、遺伝子組み換え食品を選んでいないので、「遺伝子組み換え」や「分別生産流通管理済み」と表示がされていることを当たり前に思ってしまっていたと気づけました。
わざわざ私たちが選びやすいよう、分別生産流通管理済みなどと表示してくれるメーカーさんに、感謝!
何事も正義と悪に分けないことが大切と感じた
学習会に参加して、とても共感したのが「何事も正義と悪に分けないことが大切と感じた」ことです。
たねと食とひと@フォーラムの問題提起の手法を、学習会の資料より紹介します。
・イデオロギーや直感的な心情に基づく断定をしない。
・立場を異にする当事者が互いに認める客観的な論点を明らかにする。
・専門的な知識をもたない市民の責任ある判断を可能にすることをめざす。
簡単に言うと、立場や感情に任せて決めつけない!
遺伝子組みえ賛成の人を否定せず、客観的に意見交換する!
一般の人が、自分の責任で判断できるよう導く!
私も普段から、「表裏一体」「物事にはいい面も悪い面もある」を意識しています。
無添加生活を始めたころ、添加物を悪者にして、自分を苦しめた経験があるから…
学習会当日、事務局長さんが、「遺伝子組み換え推進派の話を、よく聞いたうえで遺伝子組み換えを選ぶのか判断をする」とお話されていました。
実際に、たねと食とひと@フォーラムのサイトには、「国内初のゲノム編集技術応用食品としてGABA高蓄積トマトを開発した方へのインタビュー記事」が掲載されています。
つまり、ゲノム編集に慎重な意見を持っている「たねと食とひと@フォーラム」が、ゲノム編集を推進している企業にインタビューしたということ!
食糧難の解決策として、遺伝子組み換えや、ゲノム編集に人生をかけている方がいることも事実。
それを知ったうえで、私は遺伝子組み換え・ゲノム編集を選びません!
私たちにできること
学習会に参加したことで、私は改めて「遺伝子組換え作物をできるだけ避ける」選択を続ける決心ができました!
なぜなら、「子どもたちが生きていく未来の地球」を考えた時、遺伝子組換え作物のシェアを今以上、増やしたくないから。
もちろん、遺伝子組換え作物のメリットを理解しているよ!
それでも、私ができる「買い物という投票」で、遺伝子組換えでない食品の生産者さんを応援します。
遺伝子組換え作物を避ける方法は?
私が行っている方法を紹介するね!
- 原材料を確認する
- 遺伝子組換え食品が少ない食材宅配サービスを利用する
それぞれ解説するよ!
原材料を確認する
遺伝子組み換え食品を避ける方法1つ目は、「原材料を確認する」です。
原材料の具体例を紹介するね!
下の写真は、私が生活クラブでリピートしている、クリーム大福の原材料!
商品のパッケージ裏を見ると、原材料が表示されているので、確認しましょう!
要チェックなのは、大豆とトウモロコシ!
大豆やトウモロコシは、「国産」であれば遺伝子組換えではありません!
原材料に、大豆やトウモロコシがある場合は、見分けやすいよね♪
問題は、原材料に「大豆」や「トウモロコシ」を表示されない場合!!
大豆やトウモロコシと表示されない加工品を、たねと食とひと@フォーラムの樹形図で、再確認しましょう。
使用される食品の中には、「これがトウモロコシからできているの?」と思う意外なものがたくさん!
1つの例が、「お酢」です。
しかし、お酢や醤油は遺伝子組み換え表示の義務がありません。
どう選べばいいの?
毎日使う調味料を見直すことが、遺伝子組み換え食品を避ける第一歩!
こちらの記事で選び方を詳しく紹介してるよ~♪
気になる方は、ぜひ読んでみてくださいね!
遺伝子組換え食品が少ない食材宅配サービスを利用する
遺伝子組み換え食品を避ける方法2つ目は、「遺伝子組換え食品が少ない食材宅配サービスを利用する」です。
原材料を確認することで、ほとんどの遺伝子組み換え食品を避けることができます。
しかし、原材料の確認だけでは避けきれないのが、飼料…
家畜に与えられるトウモロコシや大豆は、輸入の遺伝子組み換え作物の可能性が高いです。
しかし、ごく一部のスーパーでは、「家畜の飼料が遺伝子組み換えでない」と表示されている肉や卵を取り扱っています。
ただ、飼料が遺伝子組み換えでないお肉や卵は、本当に希少!
そんなに希少な肉や卵を買うの大変…
そこで便利なのが、生活クラブやパルシステム!
安全性が高い食材宅配サービスの中でも、価格が高すぎないのでおすすめ♪
生活クラブやパルシステムは、「食品に遺伝子組み換え作物が使われているか」、「飼料として家畜に遺伝子組み換え作物を与えているか」が明確にわかります!
「遺伝子組み換えの飼料が与えられているのかな?」と不安を感じなくて済むので、買い物の負担を軽くしたい方は、読んでくださいね♪
遺伝子組み換え食品をしっかり避けたい人は、生活クラブ!
最低限、遺伝子組み換え食品を避けたい人は、パルシステム!
まとめ
たねと食とひと@フォーラムの学習会を通して、遺伝子組換え食品の表示基準や問題点を紹介しました。
理解しにくい内容があったかもしないね!
気になるところを、復習しましょう♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
たねと食とひと@フォーラムについてもっと知りたい方は、こちらからサイトを見てくださいね!
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